リニューアルしたら面白くなるのに…特命係長只野仁

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 この新聞広告が載ったのは2月2日のことなので、だいぶ前の話題で恐縮だが、筆者は意外とミーハー路線のドラマが好きである。
 つまり、世間の一部で「くだらない」と言われるドラマでも、結構はまる場合がある。
 只野仁、好きですね。
 最近はスペシャルくらいしか、やらなくなっちゃったのは残念だけど、このドラマの世界は、嫌いじゃないデス。

 只野仁のいいところは、エンタテイメントと割り切っている絶妙のキャスティングにある。
 高橋克典は、すっかり只野仁になりきっている。永井大はもうちょっと活躍してもらいたいが、まずまず。三浦理恵子もいい。桜井淳子は、もうちょっと色気づいてもらえれば良しとしよう。
 毎回お色気シーンがあるのも、「水戸黄門」の由美かおるの入浴シーンと同様に、視聴者のお楽しみとして定着している。
 蛯原友里については、ファッション誌のエビちゃんよりも、ドラマのエビちゃんの方がずっと好きだ。
 じつは特命係長只野仁に、エビちゃんが出演しているとは知らず、
「ファッション雑誌のエビちゃんもきれいだが、只野に出ている、ちょっとエビちゃんを、庶民的にした感じの無名のコの方が、好みだなあ」
 と思っていたら、エビちゃん本人だった。こういう一途な感じで、ちょっと垢抜けないエビちゃんなら、ぜひ嫁にほしい。(先方の意思はひとまず措くとして)

 ただ、ちょっと不満なのが、ドラマのストーリー展開がすっかりワンパターンになっていることだ。
 脚本、大幅に変えた方がいいのでは…。劇中でも、ちょっと古すぎる表現とか、同じパターンで繰り返される場面が、かなり飽きてきた。
 先日最終回を迎えた、米倉涼子の「交渉人」とか、篠原涼子の「アンフェア」みたいな、骨太のサスペンスを中核にすえて、しかし只野仁らしい、お色気場面や笑える場面が適度にちりばめてあったら、新たな魅力が加わって、絶対に面白くなるだろう。
 そう、この絶妙なキャスティングは、あの「踊る大捜査線」と同じように愛される可能性を秘めている。
 テレビ朝日さん、斬新な脚本に替えて、ひとつチャレンジしてみてください。

※上記の文章を書いていて気がついたが、「踊る大捜査線」という題名について、二つの古い名作映画の題名からのパクリであることを知らない人が多いので、付言しておこう。
 一つが、フランク・シナトラ主演の、水兵がニューヨークの町を徘徊する軽妙なミュージカル映画「踊る紐育」(踊るニューヨーク=漢字表記で紐育)。
 それからもう一つが、シドニー・ポワチエ主演の、「夜の大捜査線」。旅行中の黒人敏腕刑事が、人種差別主義者の警察署長と対立しながら殺人事件を解決する映画である。
 原題はたしか、「人はみな私をミスターと呼ぶ」というもので、黒人がけっしてミスターを付けて呼ばれなかった時代を反映したタイトルである。(主人公はそれだけ尊敬されている、というワケ)
 つまり、「踊る大捜査線」は、「踊る」と「大捜査線」それぞれを拝借した題名というわけである。
 ※上記の件を、脚本の君塚良一さんや亀山千広プロデューサーが明確に告白しているかどうか筆者は定かではない。でも例えば「我輩は人間失格」というタイトルなら、漱石+太宰のパクリだとわかるほど明確な合わせ技である。


日時: 2008年03月13日 12:48 | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)


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